ミニ・ミュンヘンは、これまでも文献等で紹介されてきましたが、その独特の雰囲気は言葉ではなかなか言い尽くせません。
そこで、「ミニ・ミュンヘンのおもしろさを紹介するために、ぜひ映像に収めよう」という卯月氏の発案で有志が集まり、2004年夏渡独、ミニ・ミュンヘンの様子を映像に収めました。
続いて2006年にはミニ・ミュンヘンを支えるものに焦点をあてて、再度取材を実施しました。
ミニ・ミュンヘンの魅力を一言で説明するのはとても難しい。
本物の都市のように人も物もお金も動いていて、遊びながら実は働くことも体験してしまっている点は、
確かにミニ・ミュンヘンの優れている点のひとつかと思います。ただ、それは大人の世界からみた感覚かもしれません。
ミニ・ミュンヘンは一見ごちゃごちゃしていて何のことやら…、という場面が多々あります。
何がそんなに楽しいのだろう?と大人は疑問に感じてしまうこともあります。
でも、子どもたちはとても真剣で楽しそうで、大人はその様子に惹きつけられてしまいます。
わたしたちを惹きつけるものは何なのか。
遊びながらにして、働くこと=大人の本物の都市(社会)を学んでいる面は魅力のひとつではありますが、
むしろ、大人の本物の都市の仕組みや出来事、大人のやっていることをネタにして、
大人の都市ではありえないような、こうだったらいいなぁという理想のようなものが、
子どもたちの手によって実現されているところに、ミニ・ミュンヘンの魅力の本質があるように感じます。
子どもたちもこういうところにわくわくドキドキしているのではないでしょうか。
そして、その実現を影で支える大人たちの、情熱的でありながら優しく見守っている様子にも深く感銘を受けます。
この映像を様々な分野の方々にご覧いただき、それぞれの活動に活かして頂ければ幸いです。
1953年東京生まれ、早稲田大学大学院を卒業後、ドイツのシュトッツガルト大学に留学、その後ハノーバー市、シュトッツガルト市、世田谷区都市デザイン室、世田谷まちづくりセンター所長、早稲田大学芸術学校副校長を経て、2010年より現職。
立教大学法学部政治学科、早稲田大学芸術学校空間映像科卒業。フリーランスのカメラマンとしての雑誌や広告の仕事と並行して写真作品制作を行う。2003年写真新世紀佳作(Martin Parr選)。2006年より神戸芸術工科大学メディア表現学科映画、写真専攻助手を経て現職。
大学卒業後、早稲田大学芸術学校都市デザイン科を経て同研究所勤務。当初は仕事の一環で公共空間の活用・運営という視点でミニ・ミュンヘンについて調べ始めたが、現地を訪れ、子どもや教育に対する姿勢と社会文化に衝撃をうけ、DVD及び冊子の企画・編集に参加。
早稲田大学第一文学部、早稲田大学芸術学校都市デザイン科卒業後、まちづくりコンサルタント勤務を経て、2008年より現職。現在は実寸模型を使った住民参加型の公園・道路設計やまちづくり計画の作成、オープンカフェの運営等に関わっている。初版DVD販売時よりミニ・ミュンヘン研究会に参加。
ミニ・ミュンヘンへ向けて過去2回渡独。初回は小学校2年生の男の子(家族を離れての初お泊り!)に同行体験してもらう。 ミニ・ミュンヘン(ゲルト氏)のコンセプトに基づいた国内イベントが実現できないか模索中。